二世帯住宅と税金

憧れのマイホームを手に入れるときに、親と一緒に暮らすことを考える人が増えてきています。結婚や出産を経ても、仕事を辞めずに働き続ける女性が増えてきていることがその背景にあり、子供の面倒や家事などを、親と協力して行うことで、仕事と子育ての両立を図りやすいということをメリットと考える人が多くなってきているからです。
また、同居することで、住宅の取得費用や生活費なども共同で行うことができ、大きな節約効果が見込めることもメリットのひとつとして考え、一緒に暮らすことを選択する人が増えてきているのです。
親と一緒に暮らすことのメリットは大きいのですが、気になるのがプライバシーです。プライバシーある程度守りながら、一緒に暮らすことを望む家族に注目されているのが二世帯住宅で、最近は、新築の注文住宅で二世帯住宅を建てる人が大変多くなってきています。親がもともと持っている敷地を活用場合には、建物を建てる費用だけで済むため費用を大幅に抑えることができるため、その分、自分の好みや年代、ライフスタイルに合う家づくりにお金をかけることができます。
また、活用できる土地がない場合でも、親と共同で、土地を取得し、有効活用することができるので、新築の注文住宅を2戸建てることは資金面で無理、という家庭でも、二世帯住宅なら建てることができるケースが多いのです。
二世帯住宅は、経済的にお得なことが多く、建てるときの節約効果も大きいのですが、建ててからも、別々の家に住むよりも一人当たりの光熱費を節約することができるため、長く暮らすほど節約効果の恩恵を受けることができると言えます。
最近の住宅は、節電効果が高い設備を使うことができたり、家自体の断熱性能が高くなってきていたりするので、節約効果が高いことが特徴です。税金面でも、大きなメリットがあります。特に、二世帯住宅の相続が大きく見直されたため、二世帯住宅で親と子が同居し、親名義の自宅土地を相続する場合には相続税が大きく減額される可能性が高いので見逃せません。
一般的に、親が所有する財産の中で、最も大きな割合を占めるのが土地なので、土地の相続に関する減税を受けることができるのは、大きなメリットで、親世代と子世代両方の安心感につながります。自宅土地の特例対象面積の上限も見直され、より広い土地でも適用されるようになっているため、昔から住んでいる特例対象面積範囲内の親の土地を活用して二世帯住宅で同居している人には、税金面でのメリットが大きいと言えます。